咄嗟に動くことすら、出来なかった。
ただ、目に入ったのは、大好きなあの人の身体が倒れていく姿で。
必死に揺さぶって、声をかけて、それでも、開かれない瞳。
思い切り、自分に怒鳴ってくれれば良い。
『耳元で喚くな!赤也!!』
そう、いつものように。
俺のジャージが赤くなればなるほど、抱き締めた身体はゆっくりと温度を失くしていく。
わかって、いたのだ。
彼が、二度と動くことはないのだと――――――
1.制限時間はなし。 2.行動範囲はこの離島の中。但し、この廃校の周囲30mは最後の生徒が校舎を出た5分後に禁止区域となり、もし入り込んだら首輪が爆発する。また、島を出ようとした場合も同様。 3.食料・水は三日分支給される。以降は島の中を探索して見つけること。 4.武器と島の地図、生徒名簿は、食料と共にデイパックに入れて教室を出る直前に渡される。 5.最後に残った1人だけが、優勝者として島から出ることができる。 |